相続税の時効は何年?
相続税には、時効があります。この記事では、相続税の時効に関してご説明いたします。
まず、そもそも時効とは何かについてご説明します。時効とは、ある事実状態が一定期間継続した場合において、その権利の取得、喪失という効果を認める法律上の制度をいいます。例えば、お金を借りていた人に対して、貸主が10年間の間、返済の請求をしなかった場合には、このお金を貸主が返してもらえるという権利が消滅してしまいます。返してもらえるという権利があるのに、10年間も返済してもらうための行動をしなかったのだから、権利が消滅しても仕方がないというのが時効の趣旨となっています。
そして、この時効の考え方は、税金にも適用されます。具体的には、法定申告期限から数えて、5年の間税務署から税金を支払うようにとの旨の連絡がなかった場合には、時効が適用され、税金を支払う必要がなくなります。しかし、悪意の場合は違います。悪意の場合とは、相続税を申告し納税する義務があることを知っていたにもかかわらず、相続税の申告及び納税をしなかった場合のことを指します。この場合は、7年間が相続税の消滅時効となります。
最後に、相続税の時効についての注意事項をご説明します。相続税に時効があるからといって、相続税の申告・支払いをしないのはとても危険です。なぜなら、相続税支払いの義務があることを知っているにもかかわらず、支払いを行わないことは、脱税に該当する恐れがあるからです。そのため、相続税には時効が確かにありますが、相続税の申告・支払いをきちんと行うほうが得策です。
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